予防接種

高齢者の肺炎球菌感染症に対する予防接種について

1.疾患の概要

肺炎球菌性肺炎は、成人肺炎の25〜40%を占め、特に高齢者での重篤化が問題となっています。中耳炎、副鼻腔炎、気管支炎の起因菌となることも知られています。

2.予防接種の効果

市中肺炎患者の重症度と死亡のリスクを軽減させる効果が期待されています。わが国でもインフルエンザワクチンとの同時接種で肺炎のリスクの高い高齢者においては肺炎の高い予防効果が示されています。

3.ワクチンの特徴

わが国では、現在、肺炎球菌の90種類位以上ある血清型の中で、頻度の高い23種類の肺炎球菌を型別に培養し、殺菌後各々の型から抽出生成された莢膜多糖体(ポリサッカライド)を混合したワクチンを定期接種ワクチンとして使用しています。

4.接種上の注意点

種対象者は、65歳の者と60歳以上65歳未満の方であって、心臓、腎臓または呼吸器の機能に自己の身辺の日常生活活動が極度に制限される程度の障害を有する方及びヒト免疫不全ウイルスにより免疫の機能に日常生活がほとんど不可能な程度の障害を有する方です。


平成26年から30年度までの5年間は経過処置を設けており、65歳、70歳、75歳、80歳、85歳、90歳、95歳又は100歳になる年度の方が定期接種の対象です。

5.副反応

我が国の使用成績では、1,116例中11例(1.0%)に18件の副反応が認められました。主な副反応は、注射部位の局所反応が6例(0.5%)8件でした。

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