当院で扱う疾患

4.甲状腺の病気

甲状腺は首の中央にあり、甲状腺ホルモンを分泌しています。甲状腺ホルモンは主に全身の細胞に作用して、新陳代謝を活発にするはたらきをしています。多すぎると、全身の代謝が上がり、心臓の動きが活発になるため、少し動いただけでも脈拍が上がります。


また、腸のはたらきが良くなり過ぎて下痢を起こしやすかったり、食欲はあるのに痩せたりします。神経が高ぶるため気持ちがイラつきやすくなったりもします(甲状腺機能亢進症)。逆に不足すると、いつもだるくて眠い、食欲が減る、寒がりになるといった症状が出ます。子どもの場合は発育不全を引き起こすこともあります(甲状腺機能低下症)。


バセドウ病

免疫の異常のために甲状腺ホルモンが過剰に分泌されます。甲状腺が腫れたり(びまん性甲状腺腫)、脈が速くなったり(頻脈)、眼が飛び出たり(眼球突出)します。血液検査で診断します。抗甲状腺薬などによる治療を行います。


橋本病(慢性甲状腺炎)

免疫の異常による甲状腺の慢性炎症のために、甲状腺の腫脹や甲状腺機能低下を起こす病気です。血液検査やエコーにより診断します。場合によっては甲状腺ホルモンによる治療が必要です。


甲状腺腫瘍と甲状腺癌

甲状腺にできる腫瘍には良性のものと悪性のものがあります。いずれもエコーなどにより診断します。良性のものでサイズの小さいものは経過観察となります。サイズの大きい腫瘍や悪性が疑われる場合は細胞診(針で細胞の一部を取って診断する)が必要ですので、専門病院などに紹介します。


甲状腺腫瘍のエコー画像
甲状腺腫瘍のエコー画像1
甲状腺腫瘍のエコー画像2

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